お金持ち指数で見る駅・路線沿線ランキングBEST10

お金持ち指数で見る駅・路線沿線ランキングとは

お金持ちが住んでいるエリアはどこか?と言われれば、感覚的には「田園調布」「麻布」「六本木」「白金」といったエリアがあがってくるのではないでしょうか?
では、駅・路線沿線単位ではどの路線になるのか?
今回は「お金持ち=高年収・高貯蓄の世帯数が多い・世帯比率が高い」ということを定義に、「世帯年収1,500万円以上世帯数・世帯比率」「世帯純貯蓄2,000万円以上世帯数・世帯比率」からオリジナルでお金持ち指数を作成。
総合指数をランキング化し、その駅・路線沿線の特徴や歴史・うんちくも踏まえながら紹介します。

※貯蓄とは預貯金・生命保険・有価証券などを指し、不動産は含みません。純貯蓄とは貯蓄から負債を差し引いた金額になります。

駅沿線 BEST10

お金持ちが住む街と同様に駅は比較的容易にイメージがしやすいのではないでしょうか?
「世帯年収1,500万円以上世帯数」「世帯純貯蓄2,000万円以上世帯数」の総合スコアをお金持ち指数としてランキングを作成しました。

No. 駅名 お金持ち指数 1世帯あたりの
年収高(万円)
1世帯あたりの
純貯蓄高(万円)
総合スコア
(平均偏差値)
世帯年収
1,500万以上
世帯数
世帯純貯蓄
2,000万以上
世帯数
1 白金高輪 81.2 3,095 6,476 786 1,111
2 三軒茶屋 79.5 2,373 8,717 614 993
3 幡ヶ谷 77.3 2,127 8,793 608 991
4 笹塚 76.9 2,048 8,951 584 976
5 東中野 75.5 1,811 9,299 518 928
6 中野新橋 74.9 1,730 9,403 530 945
7 代田橋 74.6 1,951 8,370 581 974
8 白金台 74.4 2,502 6,035 740 1,078
9 中野坂上 74.4 1,709 9,264 520 935
10 落合 74.3 1,806 8,846 521 928

当社エリアマーケティングシステム「MACH」より統計データを集計
各駅半径1kmを駅商圏として設定
関東1都3県内に含まれる駅・路線の内、乗降人員が40,000人以下の駅を除いたものを対象
年収データ:推計年収階級別世帯数データ(「国勢調査」・「住宅・土地統計調査」による推計値)
貯蓄データ:推計貯蓄階級別世帯数データ(「国勢調査」・「住宅・土地統計調査」「家計調査年報」による推計値)

ランキング1位は
「白金高輪駅(東京メトロ南北線・都営三田線)」
2位には「三軒茶屋駅(東急田園都市線)」
3位「幡ヶ谷駅(京王新線)」と、様々な沿線の駅が上位を占める結果に
総合ランキング1位は「白金高輪駅(東京メトロ南北線・都営三田線)」となりました。
城南地区の白金・麻布エリアはいわゆる『シロガネーゼ』が住む高級住宅街としても有名で、近年は大型のタワーマンションも増加していることから、富裕層の人口が増加していると考えられます。

2位には「三軒茶屋駅(東急田園都市線)」がランクイン。
三軒茶屋駅周辺は世田谷区に古くからある住宅街ですが、若者の住む街と落ち着いたシックな住宅街という2面を持つ珍しいエリアです。

3位にランクインしたのが、「幡ヶ谷駅(京王新線)」。
幡ヶ谷駅は、渋谷区北部甲州街道沿いに古くからある住宅街ということもあり、純貯蓄の高い世帯が多くの割合を占めていると考えられます。また、新宿へのアクセスの良さも魅力とあって、人気の駅であることは間違いありません。
4位~10位を圧倒的な割合で占める
「中野区」
上位3位までを先ほど解説しましたが、4位~10位はどうなっているのか紐解いてみましょう。

なかでも目に付くのが、5位「東中野駅(JR中央線(各駅停車))」6位「中野新橋駅(東京メトロ丸の内線)」9位「中野坂上駅(東京メトロ丸の内線・都営大江戸線)」と、中野区の駅が数多くランクインしています。
10位の「落合駅(東京メトロ東西線)」も含め、いずれも新宿区をまたがるエリアですが、近年高層マンションの増加に伴い住宅街にも変化が表れていることがランキングから読み取れるでしょう。
年収別・純貯蓄別に分けて
ランキングを見てみると・・・
今回のランキングを反映している「お金持ち指数」とは、「世帯年収1,500万円以上世帯数」と「世帯純貯蓄2,000万円以上世帯数」を偏差値化し、その総合スコアから算出しています。
では、「世帯年収1,500万円以上世帯数」と「世帯純貯蓄2,000万円以上世帯数」をそれぞれ分けるとどうなるでしょうか?

まずは「世帯年収1,500万円以上世帯数」のランキングを見てみましょう。
No. 駅名 世帯年収
1,500万以上
世帯数
1世帯あたりの
年収高(万円)
1 白金高輪 3,095 786
2 麻布十番 2,560 790
3 田町 2,534 763
4 白金台 2,502 740
5 泉岳寺 2,480 779
6 三田 2,461 766
7 三軒茶屋 2,373 614
8 広尾 2,338 716
9 赤羽橋 2,292 778
10 本駒込 2,150 646

1位~6位までを城南地区の白金・麻布エリアが占める結果となりました。
ビジネス街が近く利便性が高いのがこのエリアの特徴であり、現役でお金を稼いでいる人々が住む街が上位にランクインしているといえるでしょう。
1世帯あたりの年収高を見ても、白金高輪:786万円・麻布十番:790万円・田町:763万円と、世帯数だけでなく世帯あたりの年収高も高いことがわかります。

続いて、純貯蓄別のランキングを見てみましょう。

No. 駅名 世帯純貯蓄
2,000万以上
世帯数
1世帯あたりの
純貯蓄高(万円)
1 中野新橋 9,403 945
2 東中野 9,299 928
3 中野坂上 9,264 935
4 高円寺 9,249 945
5 北池袋 9,131 906
6 大塚 8,988 907
7 戸越銀座 8,982 962
8 笹塚 8,951 976
9 新中野 8,870 944
10 落合 8,846 928

先述しました中野区の街が大半を占めています。
高層マンションの建設もさることながら、ランクインをしている駅周辺は元々古くからある街です。そのため持家の世帯が多く、必然的に純貯蓄の多い世帯も増えていることが推測されます。

路線沿線 BEST10

路線沿線のお金持ち指数を設定する際、路線はそれぞれ運行距離が異なってくるため、「世帯数」でスコア化をすると運行距離の長さがスコアに大きく影響を与えてしまいす。
よって路線沿線では、「世帯年収1,500万円以上世帯比率」「世帯純貯蓄2,000万円以上世帯比率」の総合スコアをお金持ち指数として設定し、沿線内にあまり人が住んでいない(夜間人口比率が10%未満)路線を除いた形でランキングを作成しました。

No. 路線名 お金持ち指数 1世帯あたりの
年収高(万円)
1世帯あたりの
純貯蓄高(万円)
総合スコア
(平均偏差値)
世帯年収
1,500万以上
世帯比率
世帯純貯蓄
2,000万以上
世帯比率
1 東急田園都市線 65.9 4.9% 22.7% 641 1,054
2 メトロ南北線 61.2 6.3% 21.4% 620 989
3 東急東横線 59.3 4.1% 22.3% 611 1,039
4 京王井の頭線 56.6 5.4% 21.3% 605 986
5 都営浅草線 56.6 5.1% 21.4% 616 988
6 東急目黒線 56.3 4.2% 21.8% 606 1,016
7 JR京葉線 55.0 3.8% 21.8% 609 1,014
8 東急大井町線 54.4 4.4% 21.5% 603 995
9 都営大江戸線 51.8 4.9% 20.9% 587 968
10 都営三田線 51.6 5.0% 20.8% 586 964
  • 当社エリアマーケティングシステム「MACH」より統計データを集計
  • 各駅半径1kmを駅商圏とし、各路線が通る駅を結合した商圏を路線商圏として設定
  • 関東1都3県内に含まれる駅・路線の内、乗降人員が非公開または、ローカル路線・周辺人口が0の駅を除いたものを対象
  • 年収データ:推計年収階級別世帯数データ(「国勢調査」・「住宅・土地統計調査」による推計値)
  • 貯蓄データ:推計貯蓄階級別世帯数データ(「国勢調査」・「住宅・土地統計調査」「家計調査年報」による推計値)
総合ランキング1位は「東急田園都市線」
2位は「東京メトロ南北線」、3位が「東急東横線」と、東急・東京メトロが上位を占める結果に
総合ランキング1位は「東急田園都市線」。
沿線に二子玉川駅、たまプラーザ駅など人気の住宅街を擁することからも納得の結果です。比較的新しい路線のイメージですが、開発から既に30年以上たっており、住民のなかには貯蓄の多い世帯の割合が大きいこともランクを上昇させているものと思われます。

続いて、2位は「東京メトロ南北線」がランクイン。
こちらは比較的新しい路線ではありますが、城南エリアの白金・高輪・文京・駒込地区など人気都心六区内が主な走行路線ということもあり、沿線内に住むビジネスマンの世帯年収の高さがランキングの結果に反映されていると考えられます。

3位には「東急東横線」がランクインをしました。
東横線は渋谷駅と横浜駅を結ぶ都市型私鉄の典型的な路線です。結ぶ沿線内には田園調布駅といった歴史のある住宅街も多数あり、THE・お金持ち路線というイメージ通り3位にランクインをしています。
4位~10位には納得の「京王井の頭線」もあれば、
意外な「JR京葉線」や注目の「都営大江戸線」が??
4位~10位のなかで目を引くのは、まずは4位「京王井の頭線」。
吉祥寺駅と渋谷駅を結ぶ人気路線で、沿線には日本一ポルシェが売れるという浜田山駅や都内屈指の高級住宅街松濤を抱えることもあり、4位にランクインをしています。
対して、一見意外に見えるのが7位「JR京葉線」。
ランクイン路線のなかでは数少ない城東エリアを跨ぐ路線ですが、人気の浦安地区と臨海地区を結んでいます。
また、臨海地区は開発から年数の経った新興住宅街も多数あることから、貯蓄の多い世帯の割合が大きいこともランクを上昇させているものと思われます。

最後に注目したいのが、9位の「都営大江戸線」です。
都内の住宅街をぐるりと一周しているこの路線は、アクセスに便利な新宿駅や代々木駅もさることながら、六本木駅や麻布十番駅といった憧れの街を結んでいます。
こうした特徴からマンションの建設も進んでおり、新興路線ということから今後どんどん注目される路線となること間違いないでしょう。
1位の「東急田園都市線」には、壮大な『都市計画』があった??
今回、栄えある1位に輝いた「東急田園都市線」は大規模な『都市計画』によって敷かれた路線だとご存知でしょうか。
たまプラーザ駅や鷺沼駅をはじめ田園都市線沿線は、東急電鉄がエベネザー・ハワード氏の提唱した田園都市構想を用いて建設を行った「多摩田園都市」に基づき開発されています。
東急電鉄が自社の路線を引き、その沿線に新興住宅街を築くことでブランド戦略を図りました。その結果は功を奏し、現在の田園都市線のイメージへとつながっているというわけです。
因みに、この「多摩田園都市」のノウハウは海外へ輸出しており、ベトナムホーチミン市北部にあるビンズン省にはこのノウハウを利用した『東急ビンズンガーデンシティ』という都市構造が形成されています。

以上、お金持ち指数で見る駅・路線沿線ランキング BEST10を紹介しました。

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