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国勢調査の「6歳未満世帯員のいる世帯」から、駅・路線沿線単位の未就学児居住スコアランキングを作成しました。未就学児(乳幼児)向け商品・サービスを展開する企業向けにその居住実態がどのようになっているかをお伝えします。

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未就学児(乳幼児)の居住スコアが高い駅・路線沿線ランキングBEST10

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未就学児(乳幼児)の居住スコアが高い駅・路線沿線ランキングとは

かつて日本では、第一次ベビーブーム・第二次ベビーブームと2回に渡り新生児誕生率が急上昇する現象が起きました。第二次ベビーブームでは圧倒的な人口ボリュームを持つ団塊の世代が、国の積極的な持ち家政策推進も相まって、首都圏・郊外に自らの家の求めるようになります。
その代表例が、日本住宅公団が開発した多摩ニュータウンや、港北ニュータウン、そして団地と呼ばれる集合住宅です。多摩ニュータウンの宅地分譲は実に平均倍率155と大きな人気を博していました。

時を経て、現在は団塊の世代の子供にあたる団塊ジュニア(1971年~1974年生まれ)やポスト団塊ジュニア(1975年〜1984年生まれ)が家庭を持つ年齢となり、自らが育った地域ではなく親元を離れて核家族を形成するようになります。それを象徴するように、かつて人気を博していたニュータウンや団地は高齢化が進行しています。

このような居住環境の変化や昨今の少子化、そして効率を求める広告トレンドから、「幼児教育」「未就学児向けアパレル」「玩具」といった未就学児を対象とする業界では、ターゲットとのタッチポイントを最適化する上でも、未就学児を持つ世帯がどこに住んでいるかを知ることが求められています。

『未就学児の居住スコアが高い駅・路線沿線ランキング』では、弊社エリアマーケティングシステムMACHを活用し、統計データを元に未就学児を持つ世帯が多く住む・比率が高い駅・路線沿線を未就学児の居住スコアとしてランキングを作成、その実態を明らかにします。

駅沿線 BEST10

駅沿線ランキングでは、国勢調査の「6歳未満世帯員のいる世帯」データを元にその世帯数の多さからランキングを作成。
江戸川区・江東区といった城東エリアの中でも子育て世代に人気のある駅や、都心へのアクセスがよい川崎エリアが上位にランクインする結果となりました。

No. 駅名 未就学児居住スコア 20代人口比率 20代人口比率
6歳未満世帯員のいる
一般世帯数
1 西葛西 3,293 13.0% 16.1%
2 大島 3,228 9.9% 14.3%
3 葛西 3,215 15.9% 19.9%
4 武蔵新城 3,180 13.7% 19.4%
5 西大島 3,051 10.8% 15.2%
6 川口 2,974 12.4% 18.3%
7 豊洲 2,868 8.2% 21.2%
8 武蔵中原 2,838 14.7% 19.9%
9 川口元郷 2,837 11.2% 18.5%
10 矢向 2,747 11.9% 18.3%
  • 当社エリアマーケティングシステム「MACH」より統計データを集計
  • 各駅半径1kmを駅商圏として設定
  • 関東1都3県内に含まれる駅・路線の内、乗降人員が40,000人以下の駅を除いたものを対象
  • 未就学児:小学校の就学年齢に満たない児童のこと
    (乳児=1歳未満、幼児=1歳~小学校入学までとして、乳幼児=未就学児として定義)
  • 一般世帯(6歳未満世帯員のいる世帯):国勢調査2010
  • 20代・30代人口比率:住民基本台帳2013より算出

ランキング1位に「西葛西駅(東京メトロ東西線)」
3位には「葛西駅(東京メトロ東西線)」と、江戸川区を代表する2駅が上位にランクインする結果に

西葛西駅

葛西駅(写真:PIXTA)

総合ランキング1位は「西葛西駅(東京メトロ東西線)」が、3位には「葛西駅(東京メトロ東西線)」となり、江戸川区を代表する住宅・商業地が上位にランクインとなりました。

江戸川区は子育て支援も充実していることから、若い世帯が増えているといわれていますが、データからもその結果が裏付けられました。
西葛西駅・葛西駅ともに都心部からのアクセスも良く、まだまだ住宅の開発も進んでいるエリアですので、小さなお子さんを持つ若い世帯にとっては住みやすい街であると考えられます。

因みにですが、巷では西葛西駅は近年インド人のIT技術者家族が多く住むと言われていれています。しかしながら、西葛西はインド人に限らず在日外国人が多い地区で、インドの方だけでなくグローバルな街でもあるようです。

2位「大島駅(都営新宿線)」5位「西大島駅(都営新宿線)」と、江戸川区に負けず劣らずの江東区大島

大島小松川公園とマンション群

大島小松川公園とマンション群(写真:PIXTA)

2位「大島駅(都営新宿線)」、5位「西大島駅(都営新宿線)」と江東区大島もランクインしました。

上記2駅付近は江東区にある住宅地のなかでも、大型集合住宅がひと際多くあるエリアでもあります。

駅周辺に居住する世帯の年齢は首都圏の平均よりも高めの傾向で、若い世代の比率が特別高いエリアではありません。しかし駅前から大型集合住宅があり、かつ人口密度も高いことから結果的に若い世代の人口も多く、それに伴って未就学児の居住スコアを上げているといえます。

意外にも、いま南武線沿線が若い世帯にアツい

武蔵小杉駅周辺の街並み

武蔵小杉駅周辺の街並み(写真:PIXTA)

ランクインを果たした4位「武蔵新城駅(JR南武線)」8位「武蔵中原駅(JR南武線)」10位「矢向駅(JR南武線)」の3駅には「なぜ?」という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

こちらの3駅はJR南武線沿線でも川崎市内の駅群となります。実はランク外なのですが、11位には皆様もご存じの武蔵小杉駅がランクインしています。

路線ランキングでも後述しますが、このエリアの特徴として、大手企業の工場や研究所が多いことが挙げられます。
また、武蔵小杉駅にJR横須賀線の駅が出来たことで、都心へのアクセスもさらに良くなったことや大型集合住宅が増えていることが若い世代を増やしている要因と考えられます。
一言でいうのならば、職・住環境の整ったエリアであるといえるでしょう。

若い世帯が多い町=キューポラのある町???

地域性で見ると、上記の他には6位「川口駅(JR京浜東北線)」9位「川口元郷駅(埼玉高速鉄道)」がランクインした川口市が挙げられます。

川口市と言えば鋳物工場のイメージがありますが、それは1980年代ごろまでで、現在は工場跡地の開発が進み、大型の共同住宅が多数林立する街となっています。
都心にも近いという立地から、若い夫婦の流入が増えていることが推測されます。また、川口元郷地区も埼玉高速鉄道の開通により、都心へのアクセスが改善したことが影響しているものと思われます。

余談ですが、川口市は映画「キューポラのある町」でも舞台になったように鋳物で有名でしたが、現代の川口のイメージとはずいぶんと違うものです。(キューポラとは、鋳物工場には無くてはならない鉄を溶かす装置だそうです。)キューポラがない現在でも、川口市は若い世帯が多く活気づいています。なお、現在の川口駅にはキューポラをもじったキュポ・ラという公共施設があります。

キューポラとマンション群

キューポラとマンション群

路線沿線 BEST10

駅沿線ランキングでは、国勢調査の「6歳未満世帯員のいる世帯」データを元にその世帯率の高さからランキングを作成。
駅ランキングとは異なり、世帯数で評価をすると各路線の運航距離が結果に大きく影響を及ぼしてしまうため、世帯比率を採用しました。
また、単純に世帯比率のみでランキングを作成すると世帯数の少ない路線が上位にランクインしてしまうため、一定の世帯ボリュームがあるという視点を加え、関東一都三県の単線の内「6歳未満世帯員のいる世帯数」が平均以上の路線を対象としました。

No. 路線名 未就学児居住スコア 20代人口比率 20代人口比率
6歳未満世帯員のいる
一般世帯比率
1 JR武蔵野線 10.1% 12.5% 17.1%
2 東武野田線 9.7% 11.0% 15.4%
3 JR南武線 9.1% 13.7% 18.5%
4 東急田園都市線 8.9% 12.8% 17.9%
5 京成線 8.2% 11.7% 15.7%
6 JR横須賀線・総武線快速 8.1% 12.3% 17.3%
7 小田急線 7.8% 12.3% 16.2%
8 京急線 7.6% 12.3% 16.2%
9 東武東上線 7.4% 12.6% 16.2%
10 JR埼京線・りんかい線 7.3% 12.4% 17.6%
  • 当社エリアマーケティングシステム「MACH」より統計データを集計
  • 各駅半径1kmを駅商圏とし、各路線が通る駅を結合した商圏を路線商圏として設定
  • 関東1都3県内に含まれる駅・路線の内、乗降人員が非公開または、ローカル路線・周辺人口が0の駅を除いたものを対象
  • 関東1都3県内の単線の内、「6歳未満世帯員のいる世帯数」が平均以上の路線を対象
  • 未就学児:小学校の就学年齢に満たない児童のこと(乳児=1歳未満、幼児=1歳~小学校入学までとして、乳幼児=未就学児として定義)
  • 一般世帯(6歳未満世帯員のいる世帯):国勢調査2010
  • 20代・30代人口比率:住民基本台帳2013より算出

総合ランキング1位は「JR武蔵野線」!貨物線計画が結果としてランクインの要因に

越谷レイクタウン

越谷レイクタウン駅周辺(写真:PIXTA)

総合ランキング1位には「JR武蔵野線」がランクイン。

都心郊外を走る武蔵野線は、もともと山手貨物線の代替のための「東京外環貨物線」(貨物専用線)として計画され、都心を避けて貨物を迂回させるための路線でした。
実際には貨物と旅客路線として開業を果たしますが、開業当初は貨物の合間に旅客用の電車が走るという運行をしていたようです。
そうした経緯から都心を避けるように線路を引いたため、結果として郊外のベットタウンを結ぶ路線として発展していきました。

今では沿線に大型ショッピングセンターが数多くオープンし、大規模な宅地開発が進んだことから、若い世代の比率が高く未就学児の比率が高い路線となっています。

駅ランキングでも目を引いた、「JR南武線」が3位にランクイン

3位にランクインした「JR南武線」は、川崎と立川を結ぶ路線で、沿線には大企業の工場や研究所が多くある路線でもあります。
武蔵小杉駅や溝の口駅といった人気駅から、都心へのアクセスが良いことも加味され宅地化が進んでいる要因と思われます。

歴史を紐解くと、南武線は元々「南武鉄道」という私鉄として開業いたしました。戦時中に国に払い下げられ国有化されましたが、当時の沿線は軍需工場地帯であったために空襲の被害を受けた路線でもありました。

その他にランクインした路線を見比べると、その傾向が明らかに

その他にランクインした路線を見てみると、若い世帯比率の高さに傾向が見えてきます。

2位「東武野田線」はJR武蔵野線同様、郊外のベットタウンを結ぶ路線です。
近年アーバンパークラインという名称でも呼ばれ、若者に人気の柏駅など沿線の宅地が進む路線となっており、「ソライエ」ブランドの分譲事業に力を入れています。
また、4位「東急田園都市線」をはじめ、その他路線は都心から郊外住宅地をより便利につないでいる路線群となります。
東急田園都市線については、前回の『お金持ち指数で見る駅・路線ランキング』も合わせてご覧ください。
上記2点が、未就学児が多い(=若い世帯が多い)路線の大きな傾向といえるでしょう。

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